車のバッテリー上がりで困った経験はありませんか?冬のバッテリートラブルはよく聞きますが、実は夏のバッテリー上がりも非常に多いです。
2022年度JAFロードサービス出動理由の第一位は『バッテリー上がり』です。
ドライバーのうっかりミスもありますが、夏のイベントやお盆の時期にバッテリー上がりを起こすと、せっかくの予定が台無しになってしまいます。
ここではバッテリーの基本と、夏に起こるバッテリー上がりの原因と対策方法をわかりやすく解説します。
車のバッテリーの基本知識
バッテリーの役割と仕組み
車のバッテリーは、電気エネルギーを貯蔵し、エンジンを始動させる役割を果たします。
バッテリーは鉛酸電池で構成され化学反応によって電気が生成されます。エンジンが作動している間は発電機(オルタネーター)によってバッテリーが充電される仕組みです。
車のバッテリーの種類
一般的に使われている車のバッテリーは『通常タイプ』『充電制御車対応タイプ』『アイドリングストップ車専用タイプ』があります。車種にあわせて適合するバッテリーを選ばないとメーカーの保証を受けられない可能性があります。
夏場におけるバッテリーの問題
気温の上昇と渋滞による充電不足
電気負荷が高いエアコンを酷使する夏は、電気を作る量と使用する量が釣り合わずにバッテリーが弱くなりやすいです。
渋滞に捕まるとアイドリング状態が続き電気を作る発電量が少なくなるので、夏の渋滞はバッテリーに過酷な環境です。
熱によるバッテリーの劣化
さらに夏場の高温環境は、バッテリーにとって過酷な条件です。高温にさらされることで、バッテリー内部の化学反応が促進され劣化が進行します。
これにより、バッテリーの充電容量が低下し、エンジンの始動が困難になる可能性があります。
熱がバッテリーに与える影響
バッテリーが高温にさらされると、バッテリー液量が蒸発しやすくなるため、液量のチェックと補充がより重要となります。
「液不足」での状態で使用していると、短寿命や爆発事故の要因となる可能性があります。また、有毒ガスである硫化水素が発生し中毒の原因となります。熱を遮断するためにバッテリー保護カバーが、純正で装着されている程です。
バッテリーのトラブルと交換時期
バッテリー上がりの原因と対処法
バッテリー上がりの一般的な原因は、ライトのつけっぱなしやエアコン、音楽プレーヤーなどの長時間使用による過放電・バッテリーの寿命です。
一時的なバッテリー上がり時には、ブースターケーブルやジャンプスターターを使用してエンジンを始動させると充電できます。
バッテリー交換のタイミング
バッテリー寿命のサインとしては、エンジンの始動が困難になる・ライトが暗くなるなどがあります。しかし近年のクルマやバッテリーの傾向は、突然寿命を迎えることが多いため、使用年数を基準に早めに交換することをおすすめします。
交換基準としては、アイドリングストップ車は2年以上、その他は3年以上経過が目安です。
バッテリーのお手入れ方法
バッテリー端子の清掃
バッテリー端子のターミナルは、時間経過とともに酸化や腐食が進むことがあります。清掃を定期的におこない、正しい電流の流れを確保するために重要です。
ターミナルに白い粉が付着している場合は、周囲を養生しぬるま湯で流したり中性の洗浄剤を使用すると効果的です。清掃後は水分を除去・乾燥させて『ターミナルガード』やグリースを塗布することで、酸化や腐食を防止しましょう。
長期間車を使わないときのバッテリーメンテナンス
車を長期間使用しない場合、車の待機電力によりバッテリーが完全放電して『バッテリー上がり』となることがあります。長期間エンジンを始動しない場合は、バッテリーのマイナス(ー)端子を外すと放電を防止できます。
まとめ
では、今回の夏にバッテリーが上がりやすい注意点と対策方法のまとめです。
- バッテリーは『夏の渋滞』が苦手
- エアコンの使用で消費電力が増える
- 低速走行だと十分に充電できない
- 高温・高熱により劣化が進行
- バッテリーは使用年数で早めの交換を
- アイドリングストップ車は2年経過
- 充電制御車・その他は3年経過で
- バッテリーのお手入れもしっかり
- バッテリー端子を清掃して腐食を予防
- 長期間使用しないときは端子を外す
最後までご覧いただき、ありがとうございました。